どうして時計の針は右回りなの? ~時計回り=右回りの理由~

トリビア・オブ・ウォッチ ~腕時計なるほど雑学~

腕時計にまつわる、意外と知られていないことや今さら聞けないことなど知っておきたいあれやらこれやら。

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世の中は反時計回りが多い!?

今さら何を?と思われるかもしれませんが・・・どうして時計は右回りなのでしょうか? 世の中のいろいろなものごとには左右、どちらの方向に回るのが多いのか、まずはいくつか列挙してみましょう。

右回り(時計回り)

①ねじ・つまみの類(オーディオ機器など)

②お化け屋敷通路 

③腕時計の針 

左回り(反時計回り)

①地球の自転

②陸上競技トラック

③スーパーの動線設計

あまり沢山の例が思い浮ばないですが、世の中全般的には反時計回りのほうが多いようですね・・・人間は左回りが好き?らしく、暗闇ではほとんどの人が左に回るという実験結果もあります。 その理由として、心臓が左にあることが影響していて、人間はどうしても心臓を守るために身体の右側が前に出やすく、そのため勢い左へ回るという説明があります。 この説に近いものに、「人間の身体は肝臓がある右のほうが重く、バランスを取るべく左へ傾く」というのもあります。 他にも反時計回りが多いことには俗説がいくつかあるようですが、これらには納得させるものがありますよね。 そうすると右回りである時計はいわば人間工学に基づいていない、ということになりなんだか奇妙です。。。時計が右回りなのは、どうやら時計というもののルーツが影響しているようです。

時計のルーツ

時計のルーツと言えばやはり日時計です。 ご存知のとおり日時計は地面に棒を立て、その影を利用して時間を計測するしくみですが、生まれは古く、紀元前の古代エジプトやバビロニアに遡ります。 日時計は東から西に動く太陽と正反対の方向に映る影の推移を定量化して作られます。 影の動きは、太陽の動きと同じで方向に動きます。 太陽は東から西、ということは仮に南側を正面に人が立った場合、人の左側から右側へと動いていきます。 ではその影は?といえば太陽の動きと同じです。 東から出た太陽の影は西方向。その後北西→北→北東→東というふうに推移していきます。 前述のように同じように人が南向きに立っていれば、その人の右手側から背中側を通って左手の方向に向かいます。 即ちこれは右回りということです。

時計の針は右回り。 理由は「ルーツである日時計のしくみが右回りだったから」というのが一番確かな説となっています。 つまり時計の機械を作るにあたって、この日時計で慣れ親しんだシステムに合わせた、ということですね。

ちなみにこの「XX回り」という英語表現ですが、「clockwise rotation」(右回り=時計回り)、 「counterclockwise rotation(左回り=反時計回り)といい、時計の針の回り方が基準となっています。 英語には右回りも左回りもない。 興味深いですね。(2020.06.15)

・・・・・竜頭編その2 はこちら。。。


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松崎充広

1963年埼玉県生まれ。
2019年、当振興会を創設しひとりの腕時計愛好家としての活動をスタート。
普段は某ウォッチセレクトショップチェーンを運営する会社の代表。